第24回 HPF合同検討会 議事録

  1. 日時 : 2001年01月23日(火) 13:40〜17:40

  2. 場所 : 地球シミュレータ研究開発センター(浜松町) 会議室

  3. 出席者: 以上24名

  4. 配布資料
  5. 前回議事録確認
    特になし。

  6. 検討議事
    1. HUG発表について
      1. ベクトル並列計算機用HPFコンパイラ HPF SX V2の実装と評価 (村井氏)
        • 規則問題では、概ね良い結果を得ており、性能はMPIに匹敵する。
        • 不規則問題への対応を今後の課題と考えており、HALOやINDIRECT分散を検討している。

      2. HPF/SX V2によるベンチマーク (末広氏)
        • HPF BENCHは、asisとした。 => 真面目な取り組みが評価できる。
        • 実行時ライブラリのチューニングが不足しているように思える。

      3. Implementation of a Fast Integer Sorting Library on VPP Parallel Vector Supercomputers (岡部氏)
        • プログラムはHPFに似た記法で記述し、VPP Fortranに自動的に変換し、測定した。
        • 今後、推進協議会としては、NAS Parallel BMTに真剣に取り組むべきだと思う。

      4. SX-5マルチノードシステム上のCFDコードのHPF性能 (横川氏)
        • 地球シミュレータに向けて、階層的プログラミングモデルを検討した。
        • ノード内を自動並列に任せノード間をHPFで記述するより、すべてをまとめてHPFで記述したほうが性能が良かった。
        • Product-Runに向けては、入出力性能の向上がさらに必要とされると思う。

      5. A Comparison of HPF and VPP Fortran: How it has been used in the Design and Implementation of HPF/JA Extensions (岩下氏)
        • HPFとVPP Fortranの設計哲学の違いを紹介した。

      6. Integration and Performance Issues with the Implementation of HPF Intrinsic Functions (岩下氏)
        • HPF_LIBRARYとF95の組込み手続の実現を目的としている。
        • 引数の再マッピングは、必要に応じて行なう仕組みとなっている。

      7. 国産3社コンパイラのHPF性能と互換性 (坂上氏)
        • 3次元流体コードと2次元静電粒子コードを使って比較した。
        • プログラムの記述レベルを、DIST(データ分散)、IND(プログラム分散)、SHAD(シャドウ)、LOC(LOCAL)の4段階に分けた。
        • 3次元流体コードにおいては、SX-4,SX-5,SRではDISTレベルで十分な性能が得られ、VPPではLOCレベルが必要だった。
        • 互換性に関しては、LOCAL指示、SHADOW指示、引用仕様(interface block)、F77手続の呼出し、乱数生成、時間計測などで不統一が見られた。是非統一して頂きたい。

      8. HPF Programming for Dusty Plasma Simulation Code (渡辺氏)
        • 分散並列処理においては、乱数発生がますます重要なテーマとなっている。
        • HPFプログラムは、多くのメモリを必要とする場合があり、実行終了直前にメモリ不足で止ることもある。止らないシステムを考えて欲しい。

      9. Parallelization of Shallow Water Model with HPF (升本氏)
        • HPFユーザをスキル毎に分類した場合、初心者が少なく健全なピラミッドを形成していない。このことが、HPFの発展を妨げている。
        • MPIと比べると、HPFでは小さなハードルが沢山ある。MPIは、最初の大きなハードルを超えると、どうにかなる。

      10. Parallelization of a Cartesian CFD Code in High Performance Fortran (中尾氏)
        • 出来上がったアプリをHPF化するのは、大変な作業である。最初からHPFを意識してコーディングすればどうにかなる。
        • 最初の試みで処理時間が増えることは、HPFを初めて使うユーザにとって、大きなハードルである。

      11. Optimization of Element-by-Element FEM in HPF (阿南氏)
        • 非構造格子問題の並列化効率の向上に取り組んでいる。
        • HALO機能の実現を望む。HALOに対するreductionの必要性は判らない。


    2. HUG2000特集号について (妹尾氏)
      • HUGでの発表を、米国論文誌に投稿する話が進んでいる。

    3. 今後のJAHPFの展開について (妹尾氏)
      • HPF推進協議会を設立したいと考えている。
      • 4月の総会に向けて準備を進めていきたい。
  7. 事務連絡


以上