- 日時 : 1999年04月15日(木) 13:00〜16:30
- 場所 : 財団法人 高度情報科学技術研究機構(中目黒) 大会議室
- 出席者:
- 林 康晴 (日本電気)
- 岩下 英俊 (富士通)
- 神谷 幸男 (富士通)
- 升本 順夫 (東京大学)
- 三好 甫 (地球シミュレータ研究開発センター)
- 水見 俊介 (日立製作所)
- 中村 孝 (航空宇宙技術研究所)
- 太田 寛 (日立製作所)
- 及川 義教 (気象庁)
- 岡部 寿男 (京都大学)
- 坂上 仁志 (姫路工業大学)
- 左近 彰一 (日本電気)
- 妹尾 義樹 (日本電気)
- 新宮 哲 (日本原子力研究所)
- 末広 謙二 (日本電気)記
- 末安 直樹 (富士通)
- 高橋 正樹 (日本原子力研究所)
- 高橋 俊 (日立製作所)
- 谷 啓二 (宇宙開発事業団)
- 横川 美津夫 (日本原子力研究所)
- 渡辺 国彦(核融合研究所)
- (会員外ゲスト)高原、佐々木(日本電気)
- (会員外ゲスト)軽部、中島(富士通)
- (会員外ゲスト)筧(高度情報科学技術研究機構)
- (事務局)秦 万美子 (高度情報科学技術研究機構)
- (事務局)高橋 由香 (高度情報科学技術研究機構)
以上28名
- 配布資料
- [1] 第18回HPF合同検討会(JAHPF) 議事次第
- [2] 第17回HPF合同検討会議事録(案)
- [3] 大気大循環モデル(NJR-SAGCM)のHPF/JA化紹介(第2回目)
- [4] 大気大循環プロトタイプ・プログラム(スペクトル法)のHPF化事例紹介
- [5] NJR大気プログラムのHPF化とHPF/JAの評価
- [6] NJR大気大循環プログラム(スペクトル法) HPFによる並列化
- [7] NAS ParallelベンチマークのHPF化 (その2)
- [8] HPF 2.0の日本語訳出版について
- [9] 「High Performance Fortran 2.0 公式マニュアル」宣伝文章
- [10] HPF 2.0 日本後訳出版 まえがき (Ken Kennedy)
- 前回議事録確認
特になし。
- 新規会員紹介
及川氏(気象庁)が新規入会された。
- 検討議事
- NJRモデルのHPF化について
秦氏 (資料[3]) から状況の報告。
HPF化は一応終了。大変だったが、その理由を切り分けて明確にしたい。
NEC 佐々木氏 (資料[4])、日立 水見氏 ([5])、富士通 中嶋氏 ([6]) からプログラミング上の工夫、性能測定結果、HPF化の問題点等について報告。
以下のような問題点が挙がり、議論となった。
- 言語の制約について
- 仮引数・実引数間での配列形状の不一致を認めないのは不便。
… 制約を外すことはできないのか?
… descriptive form の引数はノーチェックという仕様にすればできる?
→ 仕様として厳密化するのは難しそう。
… 現状では不一致だとどうなる?
→ 実装依存。実行時に落ちることが多い。
- 配列の一部を (アドレス渡し的に) サブルーチンに渡せないのは不便。
… 部分配列渡しを A(40:60) のように明示的に書くのではだめか?
→ 一時領域へのコピーが入らないならその程度は我慢できる。
→ 仕様として書ける書けないの話と、性能の話とは分けて考えたい。
- 同一の変数・配列を実引数に複数個渡せないのは不便
- 「非分散」の書き方が面倒 or 簡便な方法は処理系依存。
… 仕様上「実装依存」の部分の解釈を、ベンダ間でさらに統一する必要。
→ 坂上先生主導で、ベンダに要望を出す機会を設ける。
- 以上の問題は実はHPFの問題ではなく、古いFortranをF90化する際の問題では
→ ユーザは、対処法が統一されていればそこまでは歩み寄れる。
- 並列I/Oの仕様の検討・明確化が必要
→ 各社対応がまちまち。相談する必要あり
- JAHPF拡張について
- shift転送に対してreflect/localによるデータ転送制御が有効だった(富士通)
→ それほど必要性は感じなかった(NEC)
- 記述量について
- 配列数が多く、分散指示の記述量が膨大となる。記述忘れも増える。
- その他・処理系に依存する問題について
- コンパイラの出すメッセージが不充分で、チューニングの参考にならない。
- 整合配列、entry文、分割コンパイル等に制限があるのは困る。
- NPBの並列化について(資料[7])
NPB 2.0 (MPI版) で使われている「ツイスト分散」手法に関して
- いまのHPFで書くのは困難。
- 有効な場合は限られそうなので考慮するのは後回しでよい。。
全体的なコメント
- 和訳の出版について(資料[8][9][10])
事務局より報告
- 題名について『High Performance Fortran 2.0 公式マニュアル』に決定。
- まえがきについて Kennedy 先生、矢川先生より快諾を得た。
検討事項
- メンバーからの解説は?
→ 妹尾氏がコーディネートし、ベンダー側で用意する。
- 契約上、類似の出版物は出せない。各社のマニュアルはどうするか?
→ 富士通は本書を参照させる。NEC は別に作るが、出版社と調整が必要か。
- 公式マニュアル宣伝文章
→ 意見があれば至急事務局へ。
- さくいんは入れる?
→ 訳語対照表は入れたい。さくいんは作るのが大変。今回は見送る。
- HPF/JA仕様の英訳について
- ベンダ側で用意する。HUG99 までに完了を目標に。
- HPF和訳の付録にJA仕様が付いているが、JAの英訳は契約上出版できるのか?
→ 出版社に確認・調整する。
- JAHPFの今後の進め方について
- プログラム評価作業について、項目を洗い出し、見通しを立てたい。
→ 次回までにリストアップ、坂上先生がとりまとめる。
- NPB など各社で持っているものを JAHPF 標準としてまとめられないか?
- ユーザー会員をもっと増やすべきでは?
- ホームページに過去の資料を全部置くようにはできないか?
→ パスワード管理のページを作り、会員のみに公開
→ 資料は著者が公開区分(一般/会員のみ)別に提出。→ 方法は後日末安氏より連絡。
- HUG99について
- 5月のハワイは中止。8月にカリフォルニアで開催
- HPF/JAの適用例 (妹尾氏)、NPBのHPF化 (太田氏)、坂上先生1件、宣伝等で、計3〜4件出す予定。
- 事務連絡
- 次回JAHPFは,'99年7月14日 RIST中目黒にて。
以上