第11回 HPF合同検討会 議事録

  1. 日時 : 1997年7月2日(水)10時30分〜15時30分
  2. 場所 : 東京大学山上記念会館
  3. 出席者: 以上26名
  4. 配布資料

  5. HPF仕様の検討議事
    1. MAXLOC/MINLOCの仕様について
      太田氏からREDUCTION指示での種別指定案にMAXLOC/MINLOCを追加した仕様について 説明があり、以下の議論がなされた。
      • 比較演算子と異なる指定(FIRSTLOC/LASTLOC)をした場合、結果はどうなるのか。
        ⇒ユーザミスでエラーとしたい。(ユーザ責任)
      • FIRSTLOC/LASTLOCのどちらでもよいという仕様にはできないか。
        ⇒逐次実行と結果が異なる場合があるのはまずいのではないか。
      • FIRSTLOC/LASTLOCを比較演算子から自動で判定できないか。
        ⇒資料の例では判定できるが一般には関数呼び出し等でコンパイラにはわからない 場合がある。
      • 基本的にはFIRSTLOC/LASTLOCはどちらでもよいのではないか。
      • FIRSTLOC/LASTLOCのどちらでもよいとした場合、実行が高速になるのか。
        ⇒実行速度はかわらない。
      • 実際に使用知てみないと分からない部分がある。
      • ロケーションを求めるのは非常に難しい。
      • 多重(多次元)の場合は次元毎に必要か。
      • 次回VPP FORTRANの例を紹介してもらう。(岩下氏)

      [採決] 将来問題がある場合に再検討するという条件で原案に対して採決を行った。 採決の結果、本案は採択された。(賛成18,反対0、棄権2)
    2. 手続き境界での非同期再配置について
      林氏から以前提案のあった手続き境界での非同期再配置機能案を撤回する旨の報告が あり、その理由について以下の説明があった。
      • 非同期再分散が手続きにまたがって使用可能な使用となったため、提案機能が 非同期再分散で完全に代用可能である
      その結果、提案は取り下げと決定した。
    3. EXTRINSIC(PRIVATE)について
      末広氏より提案のあったPRIVATE関数について、仕様としてまだまと待っていない旨の 説明があった。その原因について以下の議論がなされた。
      • ユーザが関数をPRIVATEと定義できる条件が明確にできない。
      • 機能としては絶対に必要である。(FFT等ではよく使うはず)
      • local_pureで代用すると配列コピーのオーバヘッドが問題になる。
      • サブルーチンを大きくし、配列コピーのオーバヘッドを隠すことができるのではないか。
      その結果、ペンディングとし、9月の仕様決定時にサイド判断することとした。
    4. 通信スケジュール再利用について 妹尾氏から前回の改訂版の説明があり、以下の議論がなされた。
      • アクセス範囲とは添字値かベースからのオフセットか、それとも絶対アドレスか。 ⇒絶対アドレスではない。また、宣言寸法一致も条件とすることで添字値とオフセットの 区別をなくしたい。
      • 絶対アドレスとした方がアドレスの再計算も省けて高速化できるのではないか。
        ⇒仮引数等では絶対アドレスが一致するかは判定できないので、絶対アドレスの一致も 確認して高速化するのは仕様ではなく最適化レベルなのではないか。
      • independent指示行にon節を記述可能とする拡張を含む提案か。
        ⇒そうである。
      • RESETを記述しなければならない条件がふめいかくである。
        ⇒資料p2の3条件である。
      • 資料p2の3条件が変わらないとはどういうことかを規定する必要がある。
      • reductionが存在する場合はgather,scatterの両方が必要。
      [採決]記述方法についてはベンダ側でつめること年、採決を行った。 採決の結果、賛成多数で採択された。(賛成18,反対0,棄権4)

    5. 並列I/Oについて
      岡田氏より内容の説明があり、以下の議論がなされた。
        IOPEストライピングの幅はどのように決定するのか。
        ⇒変更は可能だが基本的には固定的にシステムが側が決定する。
  6. JAHPFホームページについて
    高橋氏より現在のホームページの状況と要望事項について説明があり、 以下の意見が出された。
  7. JAHPFの今後の活動方針について
    妹尾氏より、今後の活動方針のたたき台の説明があり、以下の議論がなされた。
    [結論]
       
    • (案2)を採用。但し、入会規則は今まで通り2つの柱とする。
            
      • HPFをAP開発に用いる努力義務     
      • HPF/JA処理系開発努力義務
       
    • 1/3の賛成で新規入会を認める。  
    • WGのいずれかに所属する義務を負う。  
    • 各WGの委員長は以下の通りとする。
      • WG1 : 委員長 太田氏、副委員長 岩下氏,林氏
      • WG2 : 現状のホームページ委員が継続する。
      • WG3 : 委員長 坂上氏
       
    • 総会は年4回程度とする。
  8.  事務連絡
    全員参加での仕様の検討は今回で終了する。今後は各WGでの活動を中心とし、次 回総会は10月を予定している。(詳細日程は事務局より連絡)
以上