- 日時: 1997年3月18日(水) 13:00〜16:10
- 場所: 財団法人 高度情報科学技術研究機構(中目黒) 大会議室
- 出席者:
- 青山裕司(東京大学),
- 林康晴(日本電気株式会社),
- 岩下英俊(富士通株式会社),
- 神谷幸男(富士通株式会社),
- 河合伸一(宇宙開発事業団),
- 小林篤(株式会社日立製作所),
- 升本順夫(東京大学),
- 三浦謙一(富士通株式会社),
- 三好甫(高度情報科学技術研究機構),
- 室井ちあし(気象庁),
- 長嶋利夫(株式会社三菱総合研究所),
- 中村寿(高度情報科学技術研究機構),
- 中尾雅弘(三菱重工業株式会社),
- 布広永示(株式会社日立製作所),
- 荻津格(東京大学物性研究所),
- 岡田信(富士通株式会社),
- 太田寛(株式会社日立製作所),
- 坂上仁志(姫路工業大学),
- 左近彰一(日本電気株式会社),
- 妹尾義樹(日本電気株式会社),
- 嶋英志(川崎重工業株式会社),
- 清水鉄也(理化学研究所),
- 新内浩介(株式会社日立製作所),
- 末広謙二(日本電気株式会社),
- 末安直樹(富士通株式会社)(記),
- 高橋俊(株式会社日立製作所),
- 高村守幸(富士通株式会社),
- 山崎昇(株式会社富士総合研究所),
- 横川三津夫(動力炉・核燃料開発事業団),
- (事務局)秦万美子(高度情報科学技術研究機構)
以上30名
- HPF仕様の検討議事
- 仕様の採択について
- 妹尾会員から、JAHPF仕様の採択手順案の説明があった.
⇒ 出席者全員の賛成により、手順案どおり可決された.
- また、「Approved Extensionの採否については採用する/採用しないの判断
なので、この場合はどうするか?」との質問があったが、採用/不採用とも、
決定には2/3の承認を要することになった.
- GEN_BLOCK分散の採否について
- 岩下会員より、GEN_BLOCK分散の採否を問う提案があった.
⇒ 採決により、GEN_BLOCK分散は採用されることとなった.(賛成多数)
- 議論内容は次のようなものであった.
‐負荷分散の方法としては、既にCYCLIC(n)分散があるが、この方法では
データ交換の効率が悪く実用的ではない.
‐ユーザの立場としては必要な機能である.様々なデメリットがあるなら
ば採用したくないが、RANGE指示行の指定でGEN_BLOCKサポートによる性
能への悪影響を防げるのならば、使いたい.
‐幅を変える目的が負荷分散であれば、幅の代わりに負荷を関数形で指定
したい.
- GEN_BLOCK分散の制約緩和について
- 岩下会員より、GEN_BLOCK分散の制約を緩和する提案があった.
⇒ 採決により、提案は却下された.(賛成6,反対14,棄権8)
- 議論内容は次のようなものであった.
‐この緩和だけでは、プロセッサ数を変更する場合に対して十分であると
は考えにくい.
‐マッピング配列の大きさと、プロセッサ数には関連がなくても良いはず.
‐一般に、制約の緩和は間違ったプログラムを生じやすくする.
‐JAHPF仕様とHPF仕様の違いが生じる.
- INDIRECT分散の採否について
- 岩下会員より、INDIRECT分散の採否の問う提案があった.
⇒ さらなる議論のために、粒子コードおよびFEMコードでの使用例を次回
で提示することになった.(高橋会員,嶋会員)
- 議論内容は次のようなものであった.
‐粒子コードやFEMコードでは必要な場合がある.
‐粒子の集中を考えると、領域管理の問題をコンパイラ任せにしておくこ
とは非現実的ではないか.
‐BLOCK分散のまま間接アクセスを繰り返すよりも、一度INDIRECT分散で
REDISTRIBUTEしてしまったほうが性能が出せるのではないか.
‐GEN_BLOCK分散 + INDIRECTアドレッシングは必要だが、本当にINDIRECT
分散が必要か.
‐様々なデメリットがあるならば採用したくないが、RANGE指示行の指定で
カバーできるのであれば、使いたい.
‐INDIRECT分散のマップと間接アクセスのリストの相関をコンパイラに示
す方法があれば良い.
- ポインタとターゲットのマッピングの採否について
- 岩下会員より、ポインタとターゲットのマッピングの採否を問う提案があっ
た.
⇒ 議長裁量により、採否保留となった.
採否保留とは、「JAHPF第1版に向けては、採択,否決などの行為を行な
わない」という意味である.
- 議論内容は次のようなものであった.
‐ポインタは、f90で使われる機能であり、まだユーザに浸透していない.
‐ユーザ側からの要求が見えない以上、議論は続かない.
- 構造体成分のマッピングの採否について
- 岩下会員より、構造体成分のマッピングの採否を問う提案があった.
⇒ 採決により、JAHPF仕様第1版では必須機能とせず、将来的には採用する
ことになった.(賛成多数)
- 議論内容は次のようなものであった.
‐利用方法が見えない.
‐f90での公認機能を検討の対象から外すことは、言語としての欠陥につな
がる.
‐仮に実装の優先度を付けるとすれば、低くても構わない.
- JAHPFの議長の選出について
- 妹尾会員から、議長選出方法案の説明があった.
- ⇒ 出席者全員の賛成により、方法案どおり可決された.
- ベンダサイド議長としては妹尾氏が選出され、ユーザサイド議長としては
坂上氏が選出された.
- JAHPFの議長は、HUGアジア地区のChairmanを兼任することが承認された.
- 議長の任期は、1998年3月31日までとすることが承認された.
- JAHPFホームページの開設について
- 妹尾議長から、JAHPFホームページの開設に関する提案があった.
- ⇒ 妹尾議長と坂上議長で引続き検討することになった.
- ⇒ 三好会員とRISTにより、RISTでホームページを作るワークステーション
を提供できるか調査することになった.
- 新会員の紹介
- 事務連絡
- 次回は4月2日(水)13時から高度情報科学技術研究機構にて開催する.
- なお、7回目以降の予定は次のように決定した.
- 第7回: 4月21日 第8回: 5月14日 第9回: 5月28日
以上